木曽漆器工業協同組合
信州の伝統的工芸品の常設展示『つかう工芸』の展示デザインをさせていただきました。
県主体となる県民参加型事業が採択され、木曽漆器の産地として、伝統工芸とクラフトの連携と長野県の伝統工芸を一堂に会した展示設計をしたいとのご依頼をいただき、展示スペースの造成と伝統工芸・クラフト・ほかの産業との連携によるイベントの造成に携わらせていただきました。
はじめに、何を伝える為の展示なのか目的設計を行いました。産地の方や産地に来る人の為に展示を作ると共に、伝統工芸を衰退させないようにするには他の産地や異業種と一緒になって変革を起こすが必要と考え、まずはどんな伝統工芸があるか知ってもらうことを目的として設定しました。さらに、工芸品は芸術品や趣向品でなく本来は人々の生活に根付いていたものであることから、使うことを前提とし「つかえる工芸」をコンセプトにタイトルを『つかう工芸』としました。
展示スペースでは実際に手に取って使うことができる空間を設けた体験型の展示となっています。
キーカラーとして、日本の伝統を感じる陶器の色である白と紺(濃い青)、さらに竹や木を使った伝統工芸からイメージし金混の肌色を設定しています。
展示スペースは読みやすく見やすいように、説明文を設置する高さや文字の大きさに気を付けてデザイン・レイアウトしました。
『つかう工芸』というタイトルは手書き書体とグラフィックを合わせて職人さんの手仕事ならではの不完全な美しさを表現。字体から工芸のありかたを感じていただけるようにデザインしました。
菊池伸(MAG MAG inc.)
福田和(MAG MAG inc.)
三井則文(MAG MAG inc.)
隅田ききょう(MAG MAG inc.)
藤村重由(株式会社トーメイ )